資産運用 asset management 2004 9 14

 今後の日本経済を考える時、
やはり内需振興を考えていく必要があります。
この内需振興には、個人所得を増やす必要があります。
 ここでは、それをサラリーマンで考えてみましょう。
サラリーマンの所得とは、給与所得と利子所得です。
現在の経済環境では、給与所得が増えることは、あまり期待できません。
そうすると、利子所得をどうするかについて考える必要があります。
 超低金利時代に慣れてしまった人は、驚くかもしれませんが、
今から20年ぐらい前は、定期預金の利子は5%ぐらいあったのです。
 この利率ですと、5年も貯金すれば、貯金が、かなり増えます。
私も定期預金に預けていて、それを、すっかり忘れていて、
7年後に気づいた時には、貯金残高が大きく増えていて驚きました。
(銀行員だった友人に頼まれて貯金したのですが、
家から遠い銀行なので忘れていたのです。)
結局、私は、うれしくなって、獲得した利子以上に消費をしてしまいました。
これは、日本人的だと思います。
 何が言いたいのかというと、
日本においては、アメリカと違い、利率を引き下げたからと言って、
単純に消費が増えないということです。
 それは、「借金文化」という特殊な消費文化があるアメリカと違い、
日本には、貯金文化と節約文化という日本特有の庶民文化があるからです。
 だから、こうした日本の消費文化を考えれば、
日本の場合は、利率を引き上げた方が、消費が上向くのです。
 しかし、残念ながら、現在の日本の経済環境では、
定期預金の利子を5%以上にするのは難しいでしょうし、副作用が大きすぎます。
 そこで、貯金の利子に代わるものを考える必要があるのです。
それは、現在のところ、株の配当金となるでしょう。
もちろん、配当金の利回りは、高いものでも2%から3%ぐらいでしょう。
 それでも、サラリーマンの所得である給与所得と利子所得のうち、
「利子所得」を増やすことができます。
また、年金生活者の「利子所得」も増やすことができるでしょう。
これで、少しは個人消費を活性化することができるでしょう。
 問題は、こうした場合において、株価が問題になります。
株価が下がってしまえば、いくら配当金が良くても損です。
 こういう場合は、月足チャートで、株価が安定している銘柄を探すか、
あるいは、業績がよい優良銘柄を探すことになります。
 しかし、このようなことは、素人には無理です。
こうした銘柄を紹介してくれる水先案内人が必要だと思います。
 残念ながら、現状では、こうした水先案内人は少ないと思います。
こうした役割を、証券会社に求めるのは難しいでしょう。
証券会社は、どうしても手数料で稼ぐ必要がありますので、
売り買いがないと、証券会社の儲けにならないからです。
 ですから、こうした水先案内人を、
NPOのような非営利の法人で作っていくしかないと思っています。
こうした非営利の法人に、証券会社を定年退職した人が参加すれば、
最適な組織となるでしょう。
 さて、もしかすると、株価変動を抑える方法があるかもしれない。
それは、経営者側の協力がないとできないことです。
 その方法とは、大規模な株式分割を続けて、
株数を、新日本製鉄並みの超大型株にしてしまうことです。
さらに、浮動株比率を高くすることです。
 そもそも、株価の値動きが激しいのは、
小型株で、浮動株が少ない銘柄です。
大型株でも、極端に浮動株が少ないと、値動きが大きくなります。
 ですから、この逆をやれば、株価の値動きは小さくなると思います。
そうすると、株価の値動きを求める投機家は、いなくなるでしょうが、
配当金を期待する投資家は、安心して、株を買うことができます。







































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